あさがおパーソナルジム/あさがお整体院 ブログ 腰痛シリーズ第2話 筆者 加藤秀之
「腰が痛い」という訴えは同じでも、椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症・腰椎すべり症では、症状の出方も必要な対応もまったく異なります。正確な鑑別なしに施術を進めることは、症状を悪化させるリスクがあります。柔道整復師として40年・約20,000人の施術経験と、この3つすべてを自分自身の体で経験した者として、それぞれの違いを現場のリアルからお伝えします。
ヘルニア・脊柱管狭窄症・すべり症——実は私自身、この3つすべてを経験しています。
柔道整復師として40年、一言で「腰が痛い」といっても、まったく異なる症状を抱えた患者さんを何千人と施術してきました。だからこそ、それぞれの症状の違いを、自分自身の体感と、患者さんへの施術の両方から比べることができます。
第1話「椅子から立ち上がる時が痛い。くしゃみで動けなくなる。——腰痛は50代からが本番です」
①椎間板ヘルニア—腰が痛いとは限らない。お尻、股関節、ふくらはぎが痛む理由

椎間板ヘルニアは、腰痛の中でも比較的知名度が高い疾患です。誰でも一度は聞いたことがある病名です。
第1話でお伝えした「椎間板」——骨と骨の間でクッションの役割を果たすイカの燻製状の組織——この中央部分(髄核)が外に飛び出し、神経を圧迫することで痛みが起きます。
特徴的なのは、腰だけでなく足にまで症状が出ることです。
お尻から太もも、ふくらはぎ、足先にかけてしびれや痛みが走る症状。これを坐骨神経痛といいます。くしゃみや咳をした瞬間に激痛が走るのも、ヘルニアに多い訴えです。
実は腰椎ヘルニアの患者さんで、「腰は痛くない。お尻が痛い」「ふくらはぎが張って痛い」とおっしゃる方は珍しくありません。腰が原因なのに、腰以外の場所に症状が出る——これがヘルニアの厄介なところです。
私自身も経験しました。くしゃみをした拍子にその場から動けなくなる——第1話で書いたあの瞬間です。
20代〜40代に多く見られますが、50代以降でも決して珍しくありません。「安静にしていれば楽だが、動くと痛い」「一方向に動かすと痛い」というのがヘルニアの典型的なパターンです。
②脊柱管狭窄症——「歩くと痛くなり、休むと楽になる」

脊柱管狭窄症は、50代以降に急増する腰痛疾患です。
脊柱管とは、背骨の中を通る神経の通り道のこと。加齢とともにこの通り道が狭くなり、神経が圧迫されることで症状が出ます。椎間板は年齢とともに荷重や姿勢の変化によって、段々とつぶれてきます。つぶれて骨と骨の隙間が狭くなって神経を直接圧迫するのが狭窄症です。
最大の特徴は間欠性跛行(かんけつせいはこう)と言われます。
歩いていると足が痛くなる、しびれてくる。少し休むと楽になり、また歩ける。しかし歩くとまた痛くなる——居ても立っても居られない痛み。この繰り返しが典型的な症状です。
ヘルニアと決定的に違う点が一つあります。前かがみになると楽になる場合が多いのです。買い物カートを押すと楽、自転車には乗れる、という方はこのタイプである可能性があります。
私が経験したのも、まさにこの症状でした。長時間立っていると足がしびれてくる。しかし少し前屈みになると楽になる。ランナーとして走り続けてきた体に、加齢という現実を突きつけられた感覚でした。この症状を放置し続けると腰の骨の変形を悪化させて、円背(おばあちゃんの姿勢)になることもあります。
③腰椎すべり症——「慢性的な鈍痛と、じわじわ来る不安定感」

すべり症は、ヘルニアや狭窄症に比べて一般的な知名度は低いですが、臨床では決して珍しくない疾患です。
腰椎すべり症には2種類あります。分離すべり症と変性すべり症です。
分離すべり症は主に10〜20代のスポーツ経験者に多く、骨の疲労骨折が原因です。変性すべり症は50代以降の女性に多く、加齢による椎間板の変形が原因です。骨が前後にずれてしまう状態は共通ですが、年齢層も原因もまったく異なります。
症状の特徴は、慢性的な腰の鈍痛と不安定感です。
「腰がぐらぐらする感じがある」「長時間同じ姿勢でいると重だるくなる」「反り腰になると痛い」——ヘルニアのような鋭い痛みではなく、じわじわとした不快感が続くのがすべり症の典型です。
また狭窄症と同様に、歩行時の足のしびれや痛みが出ることもあります。症状が似ているため、MRIを撮って初めて「すべり症だった」と判明するケースも多い。
私自身が経験したのも、この「腰の据わりの悪さ」でした。走っている最中ではなく、走り終えた後の腰の重だるさと、ぐにゃりと腰がずれるような不安定感。パーソナルトレーナーとして体幹を鍛え続けてきたからこそ、症状の進行を抑えられていたのだと今は理解しています。
④この腰痛は要注意——見逃してはいけないサイン
腰痛のほとんどは、ここまで解説してきたような筋骨格系の問題です。しかし中には、整体やトレーニングでは対応できない、医療機関への緊急受診が必要な腰痛があります。
柔道整復師として40年、これだけは必ずお伝えしていることがあります。
以下のような症状が腰痛と同時に現れた場合は、すぐに医療機関を受診することをお勧めする場合があります。あさがおで紹介状を提供することができますのでご安心ください。
発熱を伴う腰痛
感染症や炎症性疾患の可能性があります。
安静にしていても痛みが増す通常の腰痛は楽な姿勢をとると和らぎます。休んでも痛みが引かない、夜間に増す場合は要注意です。
下腹部・わき腹の痛みを伴う
腎臓や泌尿器系の疾患、あるいは婦人科系の問題が腰痛として現れることがあります。
足に力が入らない、排尿・排便に異常がある
神経の重篤な障害が起きている可能性があります。早急な対応が必要です。
体重の急激な減少を伴う場合
癌や腫瘍などによる腰痛の可能性を否定できなくなるため、腰痛だと思って放置することは絶対にやめてください。
実は内臓疾患だった——臨床ではそのようなケースにも遭遇してきました。「なんとなくいつもと違う」という直感は臨床経験が大いに生かされる場面です。
⑤どの腰痛にも共通して効く——今日からできるセルフケア
病名が何であれ、腰痛を抱える方に共通してお伝えしていることが2つあります。
①朝、起き上がる時は必ず横向きでゆっくりと
朝は就寝中に固まった腰に最も負荷がかかりやすい瞬間です。仰向けからいきなり起き上がるのではなく、必ず横向きになってから、手で体を支えてゆっくり起き上げてください。
②膝を曲げて大腰筋をゆっくりほぐす
仰向けになれる場合、膝を90度程度の楽な角度に曲げます。その状態でお腹の側面——大腰筋のあたりに手を当て、緩める感覚でゆっくりとマッサージします。力を入れすぎず、ただそっと触れて緩めるイメージです。
③動けるようになったら横になってばかりでなく、少しづつ歩き始めましょう。落ちた体力をリハビリするつもりで歩くことは多くの腰痛の場合に意味のあることです。
ヘルニア・脊柱管狭窄症・すべり症——同じ「腰が痛い」という訴えでも、原因も症状も、必要な対応もまったく異なります。
そしてレッドフラッグが示すように、腰痛の中には整体やトレーニングではなく、医療機関が第一選択になるケースもある。
だからこそ、最初の「見極め」が重要です。
あさがおパーソナルジム/あさがお整体院では、柔道整復師として40年・約20,000人の臨床経験をもとに、まず痛みの原因を丁寧に見極めることから始めます。必要であれば医療機関への紹介状もお渡しできます。「これはどこに行けばいいのか」という段階から、ご相談ください。
まずは、相談だけでも構いません
腰痛は早めに向き合うほど、選択肢が広がります。
「まだそれほど重くないから」
「病院に行くほどでもないから」
——そう思っているうちが、実は一番動きやすいタイミングです。
「体験希望」とひと言送るだけで大丈夫です。こちらから日程のご提案をお送りします。聞いてみたいだけでも、もちろん構いません。
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